重症ニキビにイソトレチノイン

ニキビは、思春期のホルモン分泌による、皮脂の増加や毛包の角化異常が原因となり、アクネ菌が増殖し、炎症を伴った赤ニキビとなります。抗生剤の内服や塗り薬、漢方薬などでも、ある程度良くなりますが、難治化することもあります。

海外では、重症のニキビの患者さんには、イソトレチノイン内服での治療が行われており、有効性が確認されています。

当院でもイソトレチノイン(アクネトレント)の治療を開始致します。

【イソトレチノインとは】

イソトレチノインとは、ビタミン A 誘導体の内服薬で、皮脂の分泌を抑える作用、毛穴の角化異常を改善する作用、アクネ菌に対する抗菌作用、抗炎症作用があり、重症ニキビやしゅさに有効な薬剤です。国内では厚生労働省の承認が取れていないため、自費診療となります。

1か月分(20mg、30錠)で14,000円となります。

【用法・用量について】

1日1回1錠(20㎎)の内服から開始します。

食後に内服して下さい。

体重や効果によって、適宜増減することがあります。

【治療期間について】

重大な副作用がなければ、12-16週間の継続内服が必要です。症状が消失してからも2か月程内服を継続することにより再発率を減らすことができます。

【避妊について】

本薬には催奇形性があり、胎児の奇形を引き起こす可能性があります。

内服中および服用中止後6か月間は避妊しなければいけません。

【副作用について】

・催奇形性:妊娠すると胎児の奇形を引き起こす

・精神症状:頭痛、うつ病、精神病(幻覚、幻聴)などの精神疾患

・消化器症状:悪心、嘔吐 ・胃腸障害(下痢、血便)

・血液検査異常:肝機能低下、コレステロール値の上昇等

・感覚器系症状:視覚障害 ・聴覚障害

・皮膚、粘膜症状:口腔や口唇、皮膚、目の乾燥、頭髪の脱毛、体毛の増加、発疹、かゆみ

眼瞼炎、結膜炎、鼻出血

・筋肉痛、関節痛

10月 3, 2025 | カテゴリー : Uncategorized | 投稿者 : admin