ニキビ瘢痕、クレーター肌の治療はとても難しいとされています。
なぜなら、ニキビの炎症は表皮だけでなく、真皮の深い層や脂肪組織にまで及んでいて、ニキビが治る過程で、瘢痕という固い組織が深い層までできているからです。

さらには、瘢痕組織が落ち着くまでの期間は通常6か月から1年といわれているため、それ以上経過した古い瘢痕は、体からするとすでに傷が治った後の状態と判断されているため、修復機序が働きにくいのです。
ニキビ瘢痕には、イントラセルやポテンツァ、ダーマペン、CO2レーザー、ラジオ波など様々な治療が行われていますが、真皮深層や脂肪組織の深い層まで有効な治療は、サブシジョンしかありません。
サブシジョン(subcision)とは、カニューレという、先が丸くなっている長い鈍針を用いて、真皮深層と脂肪組織の瘢痕組織を機械的に切断します。それにより、瘢痕組織で下方へ引っ張られていた、表皮が平坦になる手技です。

針で切断したスペースに、レニスナ(JuveLook volume)という薬剤を注射します。
レニスナは、PDLLA(ポリ乳酸)でできており、自己のヒアルロン酸やコラーゲン蛋白の合成を促す、コラーゲンブースターと言われています。レニスナの働きにより、より自然に凹みを改善します。
ニキビだけではく、ケガや妊娠線などの瘢痕にも、有効ですので、お気軽にご相談ください。

院長 牧野貴充